古塩市長の再選に反対します!

綾瀬市長選挙に際して、いま市政が必要としていること こしかわ好昭

綾瀬市長選挙が7月5日(日)告示されました。
無投票で古塩市長の再選が決まりましたが、私は今回の市長選挙に際して次のことを訴えます。

古塩市長の再選に反対します!

その理由は、古塩市政が推進している「道の駅」建設に象徴される「土地開発・企業誘致」の市政運営では、高齢化が進む市民のくらしを守ることはできず、地元産業も活性化しないからです。今回の急激に世界に拡大した新型コロナウィルス禍は、これまでの経済社会のあり方、世界と国の政治、そして綾瀬市政の問題点をあぶり出しました。
私は、今こそ長く続いてきた「土地開発・企業誘致」の市政を大転換し、コロナ禍で最も大きな犠牲を強いられている弱者、労働者、中小零細、個人事業者の「いのちとくらしを最優先する」市政を実現すべき時と考えます。
こうした考え方に沿って、古塩市長の再選に反対を態度表明するとともに、市民各界の皆さんとともに市政の大転換を実現する力を結集するために全力を尽くします。

 コロナ禍で犠牲を強いられている弱者、労働者、
 中小零細、個人事業者支援を最優先に!

コロナ禍で飲食業、中小零細事業所は経営の危機、労働者は雇用の危機、失業増大に
新型コロナウィルスの感染防止は、言うまでもなく、市民の命を守るために市政が最優先すべき喫緊の課題です。しかし、くらしを守るためには、営業、経済活動を再開することが不可欠で、「いのちとくらし」を両立させることが求められています。
しかし、政府の独断による小中学校の全校休業、緊急事態宣言で飲食店などの営業自粛、外出自粛が求められ、中小零細事業者の経営、労働者の雇用に大きな犠牲が出ています。
自粛を要請された中小零細事業所は経営の危機に瀕し、倒産するところも出ています。その影響で、雇用も悪化しています。自粛を求められた事業所や労働者、生活が苦しくなった国民に対しては、本来は政府が十分な補償を手当すべきです。しかし残念ながら政府の対策は大企業に対しては優先的に融資をするなどして十分な対策を立てていますが、中小零細企業や国民に対しては「遅い、少ない、使いにくい」対策で、実際にはあまり役立っていません。緊急事態宣言で「ほとんど営業にならない」。補助金については「干上がってからでは遅い」、「国は経済の厳しい状況を本当に分かっているのか」「綾瀬は中小製造業のまちと言うが、製造業の事業者は減っている」と、市内の中小零細事業者から厳しい声が上がっています。コロナ禍が続くもとで、経営危機に陥った中小零細事業所が立ち直るのは容易ではなく、時間がかかります。倒産、廃業が増えるとの指摘もあります。
本来やるべき政府が不十分な対策しか立てていないことに対して、切実な市民の声を直接受けている地方自治体としては、政府に対してもっと実際に役に立つ対策を求めると共に、当面する労働者、市民や市内中小零細事業者を支援するために独自の対策を実施する必要があります。

 市は労働者、市民、市内中小零細事業者支援のために
 一層の助成実施を
今回のコロナ禍に際して綾瀬市は、市内に664世帯あり約半数が非正規労働者というひとり親家庭に、一律三3円を給付しました。悪くない話ですが、給付は1回だけというのは不十分です。
また、市内の中小零細事業者に対して「中小企業事業継続支援臨時給付金」(以下、継続支援給付金と略)、「中小企業雇用安定支援臨時給付金」(以下、雇用安定給付金と略)という2つの給付金を出しました。「継続支援給付金」は6月30日が申請締め切りですが、6月19日現在で600件の申請がありました。市内事業者の深刻さが伝わって来ます。
「継続支援給付金」は「令和2年3月期から令和2年5月期までの間のいずれかの一月の売上高が前年同月期の売上高と比較して20パーセント以上減少した」などの条件を満たす事業所に10万円(市内に所在する事業所を賃借している事業者には10万円を加算)を給付する。「雇用安定給付金」は「雇用調整助成金の支給を申請した」事業所に30万円(小規模企業者は20万円)給付するというものです。いずれも一回限り。市内事業者からは「すずめの涙程度」、「個人事業者なら良いかもしれないが、10人を超える労働者を雇用している事業所にとっては2桁足りない」という声が上がっています。本来は政府が十分な額を出すべきところですが、市としてももっと出すべきです。
また、他市では実施している「家賃補助」を綾瀬市でも実施すべきです。「家賃補助」を望む声は市内事業者からも上がっています。

  道の駅は中止を!
古塩市長は「目指すまちづくり」の第一に「スマートインターと道の駅の整備」を掲げて現在、スマートインター方面から道の駅に入れるように信号機の移動などを予定しています。けれども、市役所北側に広がる農地に建設予定の道の駅周辺はすでに飲食店が軒を並べ、大型スーパーも近くにあります。これから道の駅を作って高座豚手作りハムなど市内の畜産品を中心に販売しても、経営が成り立つのか、大きな疑問があります。その運営は民間企業に委託します。市内の畜産農家はごくわずか。地域振興の広がりは期待できません。道の駅建設のために土地買収5億円。建物の移転費用7千7百万円が予定されています。施設や駐車場の工事は積算中。
 一部の企業と地権者だけを潤し、不要不急でお荷物になりそうな事業はやめるべきです。

早川中央区画整理事業は中止を!
早川城山住宅地と早川工業団地、さがみ野工業団地の間にある農地はいま、大企業誘致のための工業用地として区画整理事業が進められています。
この事業用地内には現在、早川工業団地組合が162台分、さがみ野工業団地組合が60台の駐車場を借りています。それとは別に8事業所が営業所や駐車場、資材置き場などとして利用しています。区画整理事業を進めて大企業を誘致することになるとこれらの駐車場などがなくなり、事業活動にも影響が出る懸念があります。このため、早川工業団地組合のみなさんは「大企業誘致反対」「中小企業の駐車場を奪うな」「早川中央地区の土地区画整理事業反対」「ものづくりの街あやせを守れ」のノボリを立てて反対しています。
この事業で利益を得るのは地権者と大企業だけです。大企業を誘致するためにこれまで頑張ってきて、いまコロナ禍で窮地に立たされている市内の中小製造業の皆さんに犠牲を押し付ける市のやり方は許せません。早川中央区画整理事業は中止すべきです。

 厚木基地は撤去を鮮明に!
古塩市長は「厚木基地への留学プロジェクトの推進」を掲げています。米軍基地との共存ではなく、米軍基地撤去を鮮明にすべきです。
米軍厚木基地は市内面積の18%弱を占め、まちづくりの阻害要因になっているばかりでなく有事の際にはミサイル攻撃の対象となり、市民生活への危険が高いものです。米国が中国に対して敵視政策を強め、日米基軸を中心とする外交を進めている安倍政権の下では、この危険がますます高まっています。
また、2019年度に日本側が負担している在日米軍経費は合計で7844億円と巨額に上っています。それだけでなく、来年度に更新される米軍に対する思いやり予算について米国は、現行の年平均約1893億円から約4,5倍の約8640億円を求めているとの報道があります。
在日米軍基地は、米国のアジアにおける権益を守るためのもので、日本の安全を守るためのものではありません。危険で負担義務のない駐留経費額の大きい在日米軍基地は撤去が必要です。