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こしかわ好昭

こしかわ好昭 市議会報告 2015年12月

安保法案廃止、TPP交渉撤回、
派遣法反対、沖縄県の地方自治を尊重

12月議会に誓願、議員提案を提出

 こしかわ好昭は、綾瀬市議会12月議会で、平和を脅かす安保関連法案の廃止を求める誓願や、TPP交渉の撤回を求める意見書、市民生活を大きく悪化させる派遣労働についての意見書や沖縄県の地方自治を尊重を求め意見書を議員提案として出しました。残念ながら、いずれも賛成少数で採択されませんでした。これからも粘り強い活動を続けて行きます。

安全保障関連法の廃止を求める意見書を国に提出することを求める請願

 「安保関連法に反対するママの会@大和・綾瀬」から提出され二見昇、松本春男、上田博之の各議員が紹介議議員になりました。私は委員会と本会議で賛成討論を行いました。畑井陽子議員も賛成しました。

 多くの国民が反対し、ほとんどの憲法学者が違憲と指摘をしている安保関連法です。集団的自衛権を行使するために、参議院で強行に採決が行われて成立しました。この関連法の一番の問題は、衰退する米国に従属して興隆する中国に敵対することです。多くの国民はアジアの平和・共存を願っています。

 ところが米国は、アジアでの利益を拡大しようと、中国を強く意識したアジアリバランス戦略に基づいて外交を進め、日本を鉄砲玉の使いにしようとしています。自公連立の安倍政権がこれに応えて、多くの国民の声を無視して強行に成立させました。

 この結果、米軍の必要に応じて自衛隊が出動させられる危険や、日中間の不慮の軍事衝突の危険が高まりました。国民・市民の生命・生活を大きく危険にさらすものです。この関連法制は廃止すべきです。

TPP交渉「大筋合意」は撤回し、調印・批准しないことを求める意見書

 こしかわ好昭が提案者となり、二見昇、松本春男、上田博之の各議員が賛成者となって、議員提案を行いました。畑井陽子議員も賛成討論を行いました。

 10月にTPP(環太平洋連携協定)が大筋合意された、と政府の発表がありました。「大筋合意」を受けた会見でオバマ大統領は「中国のような国に世界経済のルールをつくらせるわけにはいかない。新たな市場を開拓するために我々がルールを作るべきで、今回達した合意がそれを実現する。米国の価値を反映した合意だ」と言い、安部首相は「日本と米国がリードして、自由、民主主義、基本的人権、法の支配と言った価値を共有する国々と共に、このアジア・太平洋に、自由と繁栄の海を築き上げる」と発言。対米従属をさらに強めて、中国を牽制する狙いが明らかです。衰退する米国に従い、発展する中国に対抗して、日本の将来はありません。

 TPPには、多国籍企業の活動を国家主権の上に置く「ISDS条項」(※1)や「ラチェット規定」(※2)が盛り込まれているとされ、農業を始め地域経済・雇用、医療・保険、食品安全、知的財産など国民の生活や営業に密接に関わる分野で日本国民の利益と経済主権を米国や多国籍大企業に広範囲に国益を売り渡すものです。「大筋合意」の後、政府とマスコミはTPPが国民に大きな恩恵が及ぶかのような宣伝を続けていますが、実際はほとんど「日本の一人負け」という状況です。TPPの批准をやめさせ、独立・自主でアジアの国々と平和に共存する政府が必要です。

(※1) 「ISDS条項」

外国人投資家と投資受け入れ国との間で生じた紛争を解決する手段として、国家間の協定等に盛り込まれれる条項。貿易協定を締結した国家間において、外国企業が相手国政府から不当に差別され不利益を被った場合などに、相手国政府を相手取って訴訟を起こすことを可能とする。ISDS条項がない通常の場合では、外国人投資家と投資受け入れ国との間に紛争が生じた際には、投資受け入れ国側の裁判所において訴訟手続きを行う必要があるがISDS条項があることで、相手国の国内の裁判所を経由せずに訴訟手続きを進めることが可能となる。

(※2) 「ラチェット規定」

ラチェット(ratchet)は「つめ車」とも訳される語で、つめが引っかかることで逆回転を防止する構造になっている装置を指す。特定の方向へむけた変更のみ許容され、逆行する方向への変更は認められないという規定がTPPに盛り込まれいる。


派遣労働の廃止を!改正労働者派遣法の撤回を求める意見書

 上田博之議員が提案、松本春男、二見昇、畑井陽子、こしかわ好昭の各議員が賛成者となり議員提案を行いました。

 これまでは「臨時的・一時的業務に限る」「常用雇用の代替としない」という大原則で「労働者派遣法」があり、最長3年までとしていました。けれども今年9月の改正で、企業は人を入れ替え、課を変えれば3年を超えて無期限に派遣を使えるようになりました。

 これでは、不安定・低賃金の派遣労働から抜け出すことは容易ではありません。派遣労働そのものを廃止する必要がありますが、まずは、今回改正分の撤回を求めました。

沖縄県の地方自治を尊重し過度な介入をしないことを政府に求める意見書

 二見昇議員が提案、松本春男、上田博之、こしかわ好昭の各議員が賛成者となって議員提案を行いました。畑井陽子議員も賛成しました。

 沖縄県民の民意は昨年行われた4つの選挙で明らかなように、辺野古への米軍新基地建設をやめてほしいというものです。しかし、政府は沖縄県民の声を聞こうともせず、新基地建設を強行しています。沖縄県が辺野古沖の埋め立て承認を取り消すと、事業者の沖縄防衛局は行政不服審査法に基づく行政不服審査請求をし、国土交通相は取り消し処分の一時執行停止を決定しました。

 また政府は、地方自治法に基づいて埋め立てを承認する知事の権限を奪って、国が代わりに執行するために代執行手続きの開始を決めました。防衛省は新基地建設周辺の久辺3区に対して、直接補助金を交付できる制度を創設しました。これらの政府のやり方は、地方自治の破壊につながるものと危惧を感じます。
国に対して、次の事項を実現するよう強く要望します。

 
  1. 国は地方自治を堅持・尊重し、自治体に過度の介入をしないこと。
  2. 辺野古への米軍新基地建設を白紙にすること。